君と優しさはずるい
第5章 After Time
「頑張った!自分から横になれて偉かったね」
俺は星菜をよしよしと撫でた
星菜は段々涙目になって来た
俺は星菜を抱き上げてよしよしとした
「星菜?もう痛いことも嫌なこともしないよ?」
「ヒクッ…グスッ…いやヒクッ…泣」
「ん〜?何が嫌なの〜?」
俺の予想は明日病院に行くのが嫌なんだと思うな
大体いつも体調崩して玲のとこに行こってなるとその前日の夜は行きたくないって泣いている
「ヒクッ…明日…グスッ…行かない…ヒクッ…泣」
「玲のとこか〜?星菜のお腹大丈夫かな〜って診てもらお?」
星菜は首を横に振って泣いた
「ヒクッ…うッグスッ…怖いもんグスッ…行きたくないヒクッ…泣」
この怖いは何をされるのか分からないという恐怖と、もし再発してたらという恐怖、そして玲が怖いっていう恐怖からの怖いだな
玲は俺の親友で幼なじみだけど、怖いって言うか厳しいんだよな…苦笑、それに星菜の前になるとさらにツンツンしちゃって星菜からしたら恐怖の対象でしかない…苦笑
玲は良い奴なんだけどな…不器用すぎるんだよ笑
「玲は怖くないよ〜?」
「ヒクッ…いや怖い〜グスッ…すぐ怒るヒクッ…行かないヒクッ」
「大丈夫だからそんなに泣かないよ〜」
星菜の泣き声を聞いて心配になったのか父さんが和室へと来た