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レシピェール誕生物語

第13章 レシピェールの館

レ)そう。それは…大変だったわね。
でも、捨てなくても良かったんじゃない?
全てが落ち着いてからまた勉強を再開すれば?

さ)いや、あれ、なんか、期限とかもあったし。
いろいろと…。まぁ、いいんだよ。過ぎたことは!

レ)ま、さちこがいいならいいわ。
ところで、さっき『稲刈りと脱穀』って?

さ)うちの実家、昔からの米農家だから。お手伝い。

レ)まぁ、じゃあ、美味しい新米が手に入ったのね!
何か、ご飯系レシピを紹介しようかしら?!

さ)んーーー。ただ普通に炊くだけで美味いよ。
凝ったことしなくても。

レ)とくに凝ったことをしなくても『米』そのものが美味いってのは、ありがたいことだわね。しかもその米をタダで貰ってきて…

さ)タダじゃなくて、労働力で出してる!!
わたしの時給は、安くないよ!!

レ)アンタんとこの実家の片付けもさ、業者に頼んで片付けてもらうと、とんでもない金額かかりそうよね。

さ)ゴミというかモノの量にもよるけど、場合によっては50万ぐらいかかったりもするらしいね。

レ)そんなに!?その片付けを無償で手伝ってあげてるの?そりゃ、ちょっとぐらい米や野菜や果物を貰って帰っても…罰あたんないわね。

さ)果物に関しては、加工してから返さないといけないから、めんどくさいんだけどね。いや、いけなくはないんだけど、リクエストされるから結局作るんよね。栗で渋皮煮とか、柚子をジャムにしたり、柿を干し柿にしたり…。

レ)大変ねぇ…。

さ)ま、栗の渋皮煮はともかく、干し柿は私も好物だから、作るの苦にならない。私のオヤツだと思ってせっせと作ってる。ちょっとしたプレゼントにも喜ばれるし。人から何か助けてもらった時のお礼に2~3個あげたりすると喜ばれるよ。干し柿が好きな人相手に限るけど。どんなものでも好き嫌いはあるからね。

レ)アレ、買うと結構高いのよねぇ…。

さ)そう、値段見てビビった。「は?!」ってなる。

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