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いとせめて 恋しきときは むばたまの 夜の衣を 返してぞ着る

第3章 藍(禿)…藍影の禿時代…

【藍】

おいらの名は藍…

紅の指差した欲しい物に目を移す…

藍「櫛…?」

紅「うんッ!!…確か…つげ櫛だった…」

藍「確か…って…何だよ!?
誰かに頼まれたのか?」

紅「ち、違うよッ!!
姐さんがね、意中の相手の人から
貰って嬉しそうにしてたの!!」

藍「ふぅ~ん…意中の相手…って何!?…」

紅「知らなぁい…で、おいら達の
銭を合わせても足りないや…」

紅の奴…落ち込んでるなぁ…
紅は…そんなに、つげ櫛が欲しいのかなぁ…

藍「良しっ!!決めたッ!!おいらが花魁に
なったら紅に、つげ櫛を買ってやるよ!!」

紅「本当にッ!?
今すぐ花魁に、なれるのかな!?」

藍「うん、なれるだろ!!…多分…
姐さんみたいになったら銭も貰える!!
その代わり…」

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