慕情
第46章 刻は流れ…
【刻は流れ…】
月詠は天と門番小僧の願い通り…
紫仙のように生意気なガキには育たず…
素直に育ってくれた…
月詠は明日を十七歳の成人の儀に備え…
天と門番小僧…改め…小豆は…
その準備で大忙し…
「お前ら…忙しそうだな…何があるんだ?」
紫仙は呑気に桃の酒を呑んでいた…
「紫仙様…
何を寝惚けた事を言ってるんですか?
明日は月詠坊っちゃんの
成人の儀があるのですよ?」
小豆は呆れたように、そう言うと…
「小豆様の、おっしゃる通り…それから…
この桃の酒は貴重な物で明日の成人の儀に
月詠坊っちゃんに飲んでもらう、お酒です
それに【仙人の領域】では禁酒ですよ?」
天と小豆は紫仙に説教し始めた…