慕情
第45章 小休止…漆
「お前は良いよな…何も考えてなくて…
絶対に…お前だけは俺が護るからな…」
紫仙は月詠の頭を優しく撫でながら
木陰で眠ってしまった…
「おや、おや…こんな処で寝てしまっては
風邪を引いてしまいますよ…?」
天は、そう言うと…
紫仙と月詠の身体に衣を被せてあげ…
「こうして見ると…
本当の親子みたいですね…月詠坊っちゃんは
どんな子に育つでしょうね…」
天と門番小僧は月詠の
未だ見ぬ未来を想像していた…
「出来れば…紫仙様みたいな生意気な
ガキには、なって欲しくないですね…」
「そうですね…どうか月詠坊っちゃんが
素直に育ちますように…」
と、二人は合唱し願いを込めた…