慕情
第52章 再会…
「母上…先程は勝手な事をしてしまい
申し訳ないです…それから
手首を痛めてはないでしょうか…?」
月詠は母親である貴女様に謝罪をした…
「ああ…この幼子に比べれば大した事はない…
先程は、すまなかったな…恐かっただろう…
立場上…こうする事しか出来なくて…」
貴女様は妖魔の幼子に近づき跪くと…
「…えっ!?ちょ、ちょっとッ!?」
月詠は思わず声を出してしまった…
妖魔の幼子は
月詠の後ろに隠れてしまい…怯えていた…
続けて、月詠は…
「大丈夫だから…
怯えなくても良いよ…この貴女様は私の母…」
と、最後まで言おうとしたら…
「私は、すっかり嫌われてしまったな…」
貴女様は肩を竦めて、そう言った…