慕情
第16章 ご難続き…壱
「まぁ、まぁ…落ち着いて…
鼓動が乱れているぞ?鍛練が足りぬな…?」
神楽は宵闇と泡沫に、そう言った…
続けて神楽は…
「…で?…いつからなんだ?」
神楽は意味深に泡沫の耳許に囁いた…
「えっ?な、何が…?」
泡沫は視線を逸らした…
「はぁ…お前なぁ…自分は棚に上げて
可愛い後輩の恋の架け橋役ばかり…」
神楽は
やれやれ…と溜め息を吐いていた…
「そ、それはぁ…」
泡沫は頬を染めていた…
神楽は何かを閃いたようで…
よし、俺に任せておけッ!!と言うと…
「えーと…宵闇…
何で崖の上から飛び降りたんだよ?
お前まで俺らと一緒に居たら
誰が助けを呼ぶんだ?」
神楽は宵闇に言った…