慕情
第17章 状況把握
「じゃあ、あたしも気分が悪くなって
きちゃったので介抱してください…」
幽蘭は、わざと
よろめき神楽の方へ傍に寄り添う…としたが
青龍の逆鱗に触れたせいで勢いよく
蠢いて皆は青龍の鱗に捕まるしかなかった…
しかし此処には不幸中の幸い…
首席が三人も居るのだ…
なんとか神楽、泡沫、宵闇の三人は
体勢を立て直し…青龍の動きに合わせて…
神楽は横笛を…泡沫は琴を…宵闇は胡弓を
自分の腰にある図嚢から取り出して
曲を奏で始めた…
それを聴いていた姫利、王華、幽蘭は…
「す、すごいッ!!」
「これが伝説の三重奏…」
「神楽先輩…惚れちゃいます…」
三人の後輩達の鼓動は高鳴るばかり…