
はなことば
第8章 Marigold《年下男子》
朝の支度を終えると
凜夏「私、もう仕事行かなくちゃ」
心惟「あっ、俺も出ます!」
凜夏「家の鍵見つかった?」
心惟「いや……これからで…」
凜夏「もしあれだったら、まだ家居たら?」
わざわざ外で
昨日飲んだ友達に連絡したり
大家さんに連絡したり
大変だろうと思い、私はそういった
心惟「え!いいんですか?」
凜夏「これ、スペア。ポスト入れといてくれれば。」
心惟「ありがとうございます!!」
彼より先に
家を後にした
身長175センチくらいで細身
目もくりくりしていて甘え上手の彼
モテるだろうなぁ…
思わず口に出してしまったが
もう会うことはない
一瞬のときめき
今日の朝は少し、
女性ホルモンが多めに出ていた気がする
でもまた一瞬で低下していく
.
今日の仕事を終え、
明日は休みということで
高校の独身仲間と呑みに行くことになった
彼は無事に帰ったか気になりつつも
もう会うことは無いし
連絡先も知らない
心配しても意味がない
頭の隅に彼のことがありつつも
久しぶりの女子会で
思いっきり呑んだ
数時間飲み続け、
気がつけば深夜2時_
解散してタクシーへ乗り込む
酔っ払いながら、
部屋の鍵を開け、
玄関に倒れ込む
凜夏「……ん…zzz」
「大丈夫ですか?」
寝ているはずなのに
声が聞こえた
あ、でもこれは夢…?
誰かの声がする…
誰かが話しかけている…気がする…
けど……
何よりも眠い……
現実と夢が混在した意識の中で
覚えているのはここまで
