
はなことば
第8章 Marigold《年下男子》
すぐに大学へ向かった
着く頃、彼に電話を入れた
☏プルルル
心惟「凜夏さん!こっち!」
辺りを見回すと
手を振る彼の姿
そして、同級生だろか
数人の男女がこちらを見ている
心惟「凜夏さん!本当にありがとう!」
凜夏「ううん。」
心惟「なんか、、
凜夏さんの顔よく見るの久しぶり」
凜夏「そうね。卒業制作順調?」
心惟「はい!!でもまだもう少しかかるかな」
凜夏「そっか、無理しないでね。後これ…
良かったら食べて。
友達の分も。って思って多めに入ってるから!」
心惟「いいの!? ありがとう(^^)
めっちゃ嬉しい!!!」
凜夏「ほら、皆待ってるよ!早く行きな!」
心惟「うん!今度お礼するから!」
凜夏「もういいから!ほら!」
笑顔で彼は走り去った
近くにいた友人達もこちらを見て会釈している
凜夏「こんなことなら
もっといい格好してくれば良かったな。
って…あっ!!!」
飲み物も買ってたのに
渡すのを忘れていた
まだ近くにいるかも_
そう思って引き返した
彼の後ろ姿が見えて
声をかけようと思ったその時だった
凜夏「ろ…!」
「あの人誰?」
「お姉ちゃん?」
「違うよ!心惟は一人っ子だもん。
ってことは……彼女?」
「あんな、おばさん彼女なわけないじゃん」
友達たちが話し始めた
心惟「あの人は…
「年の差ありすぎだろ?キツイって。」
「お前イケメンなんだから
あんな年上の女じゃなくて、
お前に見合った女、彼女にしろよ?な?」
心惟「ちょっと待ってよ!!俺は!!
「つか、お前みたいな大学生、眼中にねーよ」
ドサドサドサッ
手に持っていたペットボトルを
つい落としてしまった
「「「あ、」」」
心惟「凜夏……さん?」
凜夏「あっ……ごめんなさい。
これも差し入れしてあげよっかなーって…。
盗み聞きするつもりはなかったんだけど…
あ!!でも大丈夫、おばさん何にも気にしてない!
本当に安心して!!この彼とは…
心惟くんとは……何にもありませんから!
じゃっ、」
早口で
そう言い切ると立ち去った
