
はなことば
第11章 Tuberose《男子生徒》
保健室__
羽琉「失礼します…」
保健室の武田先生はいないようだった
羽琉「……琉雅………いるの?」
琉雅「……先生?」
1番奥のカーテンが閉まっている方から
彼の声がした
琉雅「…先生、」
羽琉「体調、大丈夫?」
琉雅「……めっちゃ身体だるい」
羽琉「熱は?」
琉雅「わかんない……」
羽琉「ちょっと待って、、」
机にあった体温計を手に取ると
彼に手渡した
琉雅「…ん、測って」
羽琉「自分でやりなさい」
琉雅「手上げてるから刺して」
羽琉「もう……」
ワイシャツのボタンを外し
体温計をさしこむ
羽琉「身体熱い……」
琉雅「やっぱり?……なんか悪寒もする」
羽琉「それは完全に風邪ね…」
ピピッ
羽琉「取るよ……っ、38.5?!」
琉雅「うわぁ、まじか」
羽琉「親御さんに連絡するから」
琉雅「あ、それは無理」
羽琉「無理って( ̄▽ ̄) 反抗期じゃないんだから。」
琉雅「そうじゃなくて、俺の親、今海外だから。」
羽琉「え?…1人で暮らしてるの?」
琉雅「違う、……ただの旅行。
親戚がカナダに住んでるから…
そこに1週間行ってる……。」
羽琉「…そっか…んー、どうしようかな」
琉雅「……羽琉ちゃんいるなら、
……俺も学校にいたいんだけど…」
羽琉「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
琉雅「……だって、、
…俺が1人で家にいる方が心配じゃない?」
羽琉「それは…そうだけど」
琉雅「…うぅ、頭痛い……」
羽琉「ちょっとまってて、先生たちに相談して
…それから武田先生も探してくるから」
琉雅「……うん。」
彼には申し訳ないが
結果的に良かった
今日は、2人になるわけにはいかない
また2人きりになれば__
