
はなことば
第7章 Sea Holly《兄妹》
ガラッ
虹輝「…」
女子生徒「あれ?雨宮先輩じゃない?」
女子生徒「ホントだ。かっこいい…」
虹輝「色羽の席どこ?」
色羽のクラスに行くと
虹輝は一気に注目の的になった
女子生徒「ここですけど…」
ある女子生徒が指を指した
虹輝「悪いけどこれ、色羽に渡しといて」
近くにいた女子生徒に色羽のカバンを託した
虹輝「よろしくね。あっ、そうだ。
色羽と友達になってやって。
あいつ人見知りだから。」
女子生徒「はい…( ˶°⌓°˶)⸝⸝⸝♡︎」
周りの女子生徒は
一目惚れのような視線を虹輝に送り
虹輝が立ち去るとと教室では
その話で持ち切りになった
.
チャイムがなるまで残り3分_
ガラッ
色羽「ハァ…ハァ…ハァ」
息を切らした色羽が教室に入ると
さっきまでザワザワしていた教室の声が
一気に静まり返った
色羽「………え?」
女子生徒「色羽ちゃん、これ。」
色羽「あっ、」
カバンを色羽に差し出した
色羽「ありがとう。」
女子生徒「お兄さんが持ってきてくれてたよ。」
色羽「教室来たの?」
女子生徒「うん!色羽ちゃんのお兄ちゃん、
妹のカバン持ってきてくれるなんて優しすぎ!!
それにあんなにイケメンで本当に羨ましいよ!」
色羽「…そう…かな?」
キーンコーンカーンコーン
誰かと話すきっかけになったものの、
結局話しかけられる内容は
虹輝のことばかりだった。
