
はなことば
第7章 Sea Holly《兄妹》
カランカラン
色羽「いらっしゃいませ」
高校生になってすぐに
駅前のパン屋で働き出した
男「お願いします」
トレーを置かれ、1個ずつ袋詰めしていく
男「あの…」
色羽「はい」
この男の人はいつも決まって
毎日閉店間際に来店する
男「……お、お、お疲れ様です、、」
色羽「…あっ、ありがとうございます。」
どこがオドオドしている男性に
少し恐怖心があった
男「これ、あげます」
そういって小さな紙とメロンパンを差し出す
色羽「…こういうのはちょっと……」
男「…受け取ってくれないの?」
色羽「…ごめんなさい。」
男「なんで?( ˙-˙ )」
色羽「すいません…」
その時だった
色羽の腕を掴み、
さっきとは比べ物にならない声量で
男「なんで?ねぇ、なんでよ!!!!」
そういって男は取り乱し始めた
色羽「やめて…ください…」
店長「ちょっと!!お客さん!!!」
男「( ¯ ⌳¯ )チッ」
店長が騒ぎを感じ
裏から出てくると
男は大きな舌打ちをして
店を出ていった
色羽は、恐怖で手が震えていた
それを見ていた店長が心配して
今日は帰るようにと
早めにあがらせてくれた
☏プルルルル
虹輝「もしもし、色羽?」
色羽「…虹輝、、」
虹輝「ん?どうした?バイトは?」
色羽「実は…色々あって…今日は帰っていいって」
虹輝「っ…大丈夫か?」
色羽「…虹輝…お願い……迎えに来て…」
そんな電話をしたことなかった
助けて欲しいなんて
前までは頼れる人がいなかったから
虹輝「すぐ行く。」
そういうと電話が切れた
少しすると
自転車で慌ててきた様子の虹輝が見えた
虹輝「色羽!」
色羽「虹輝……」
虹輝「何があった、、?大丈夫か?」
