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幽霊の悩み事

第1章 幽霊の悩み事

「大丈夫?」

『大丈夫……って、ああああっ!』


 相沢はるかが再び僕の身体を指差した。なんと僕の身体が目を覚ましたのだ。


『乗っ取られたじゃん!!』


 僕の身体はゆっくりと起き上がるとこちらに顔を向け、ニヤリと笑みを浮かべた。


「困ったな」

『なんとかならないの!? 除霊とかさぁ……』

「僕にはなんの力もないけど、まあ……アテはあるといっちゃあ、あるかも」

『助けてくれる人いるの!?』

「うん。僕の実家、神社なんだよね」


 榊原神社。
 修行が嫌で逃げ出した場所。


『神社の息子なんだ、だから幽霊が視えるのね!』


 たしかに僕は物心ついた頃から幽霊が視えていた。そしてよく女の子の幽霊の悩みを聞いていた。


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