早乙女くんがヒロイン?~エッチ表現有りバージョン~
第5章 お礼
当日。
姫野の席の場所は把握している。
グラウンドから手を振ったりなんて出来ないけど、どんな友達を連れて来てるかくらいは確認出来る。
願わくば前の学校の友達!
グラウンドから姫野のいる席を凝視する。
…………は??
ちょっと待て。
姫野の隣りは小学生の男の子で多分弟だ。
問題はその隣り。
見間違いじゃなければ、同じクラスの早乙女なんだが?
しかも何故か幼女を抱いている。
姫野の反対隣りは50代くらいのおばさんだし…つまり、渡したチケットは弟と早乙女とあの幼女?
そういえば…あの二人席が隣りだ。
いや、席が隣りだからってあの近寄り難い悪人面の名前負けしてる早乙女と一緒に来る意味がわからない…あの幼女は何なんだ?早乙女の隠し子か?
まさか…付き合ってる……?
付き合ってたとしたらまずい…下心満々に姫野の事誘ってしまったから殺されるかもしれない…
中学から早乙女の事知ってる奴の話によるとリクリエーション中に同じ班の奴を半殺しにしたり、公園で浮浪者をかつあげしたりしていたりとヤバい噂が絶えない。
……よく考えたら姫野ってこの前転校してきたばっかりで付き合ってるわけないか。
いや、そういえば早乙女は大人の女性と付き合ってる噂も聞いた事がある。
今まで学校では女の噂なかったけど、姫野の事気に入って一瞬で落とした可能性もあるよな。
「七海…すごい集中してるな」
後半試合に出ることになっているが、早乙女が気になって気が気でなかった。