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費用は生命？

キャンプに出席したら、死ねるのか？
俺でも出席、できるのか？

死、、今の俺が、なによりも望むもの。

費用という名目の、俺にとってはプレゼント。

貞子が何者かはわからないけど、
可能なら…

そのメッセージの怪しさなんてのは、どうでもよくて。
俺は唇を動かした。「出席」と。

『承りました』

そんな文字が走ったあと、これまで居たはずの病室が忽然と消えた。

これには動揺した。そして、期待した。
ガチで俺の生命とひきかえに、キャンプが始まるのかと。

けど全容を把握する余裕もなく、次の瞬間には、俺の視界はどたどたと進んでいた。
なんだこれ？ バランスの悪い動きだな。

でも見たことのあるような景色……。

桜の花びらがひとひら、舞う。

「おいで」

目の前の男が手を広げる……父さんだ。。
父の手に、ぽちゃっとした小さな手が重なる。

もしかしなくても、俺……

俺は抱きあげられ、視界が広がる。
そこには、母さんが寄り添っていた。

俺にもこんな時代があったんだ。
これって、走馬灯ってやつか？

そのうちに俺は、成長してく。
保育園、小学校、中学校、高等学校、
懐かしいなぁ。
場面が移るたびごとに、桜はひらひらと舞った。

あは、初カノだ……。
内緒のデートが親にばれて、めっちゃくた怒られた。
今は、どうしてるかな。

そして就職。
観桜祭の席で、花衣の妻に出会った。
可愛かった。俺のすべてをかけて、守ると誓った……。