
Lの禁忌 〜taboo〜
第1章 【ココロ、堕ちる】
( 黒木 まりside )
「大好きです、まりさん……」
麗しい瞳を揺らし、手を広げて私を求める彼女
なんて可愛らしい
完全にノンケだと思っていた自分が
まさか同性に対してこれほどまでのぼせ上がるとは……
壊しちゃいけないって思うのに
触れてしまえば壊してしまいそうになる
良いの……?
このまま進んでも
もうこれ以上は止まれなくなるんだよ……?
屈託のない笑顔浮かべて
一瞬にして全て持っていかれる
情けないくらい、あなたに欲情しているの
「私も、大好き、かおる……」
塞いだ唇が離れるたびに
もっと…と煽がれる
絡んで離さない舌先
食われる…てこの事?
大人しそうな顔して、中身は野獣……
いや、女豹かな
ドサッと押し倒されたのは私の方
「私、ずっと…まりさんとこうしたかった」
ブラウスのボタンを上から外されていく
少し見えた素肌にキスを落とされる
粘膜が触れて疼いた身体はビクンとなる
「クスッ…可愛い」って歳下の子に言われるとは
思わなかった
全部はだけちゃったら、私もかおるの服を
万歳させて脱がせた
ホックを外そうとしてきたから
「待って」って言おうとしてもキスで塞がれた
目が「無理、止まれない」って言ってるみたい
身体が焼けるように熱い
鼓動がやけに煩く響く
私……どうなるの……?
どうすれば良い……?
胸は自信ない……腕をクロスして隠した
「見せて、まりさんの見たい」
「若くないから……」
「大丈夫、綺麗だよ」
「う、うそ、子供産んでるし」
「うん、それでも綺麗、退けて」
「あっ…」
