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国家特別プロジェクト

第28章 無痛分娩を知る時間

10時になり、全員が席に着いた。
おじいちゃん講師が前に立ち、ゆったりとした声で言う。
「お忙しい中、また授業をしに来てくださりありがとうございます。本日もよろしくお願い致します」

拍手が起こり、亀井先生がにこやかに一礼した。
「みなさんにこんなにも早くまたお会いできるとは思っていませんでした😊 本日もよろしくお願いします。今回は、最近より注目され始めた“無痛分娩”について学んでいただきます」

「まず、皆さんのイメージを知りたいです」
問いかけに、たいようが真っ先に手を上げた。
「出産の痛みを減らすものですよね😮」
「その通り!素晴らしいです」と先生が笑顔でうなずく。

黒板にチョークを走らせながら、説明が始まる。
「無痛分娩の最大の目的は、痛みと不安の緩和です。お産の痛みが強くなった段階で、背中から“硬膜外腔”という場所に細い管を入れ、そこから麻酔薬を投与します」

「背中に管……😳」まりかは思わず声を漏らす。
「ひぇ〜ちょっと怖いけど、すごい技術だね💦」こころが目を丸くする。

先生は微笑んで続ける。
「無痛といっても、完全に痛みを取ってしまうと陣痛に合わせて“いきむ”ことができなくなります。ですから、ある程度陣痛の感覚は残す必要があるんです」

「なるほど〜🧐」とあちこちで声が上がり、教室の空気がじんわりと熱を帯びていった。

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