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国家特別プロジェクト

第28章 無痛分娩を知る時間

授業はさらに進み、黒板に次々とキーワードが並んでいった。説明に聞き入るうちに、あっという間に質問の時間となる。

私は思い切って手を挙げた🙋🏻‍♀️
「……赤ちゃんに影響が出ることはあるんですか?」

教室の空気が少し張りつめる。先生は穏やかにうなずきながら答えた。
「ご安心ください。その可能性はほとんどありません。そして、硬膜外麻酔は母乳への影響もありません。自然分娩と同じように、出産直後から赤ちゃんに授乳していただけるんですよ」

「へぇ〜🤔」「安心だね😊」と周囲から声が漏れ、私も胸の奥が少し軽くなるのを感じた。

その後も数人が質問をし、真剣に答える先生の声がホールに響き渡る。やがて時計の針が終了の時間を告げた。

おじいちゃん講師が立ち上がり、深く頭を下げる。
「本日もありがとうございました🙇🏻」

拍手が広がる中、亀井先生はにこやかに一礼した。
「皆さんがこうして真剣に耳を傾けてくださって、とても嬉しかったです。出産は命を迎える大切な時間ですから、不安や疑問を抱くことは自然なことです😌今日の学びが、少しでも皆さんの安心や力に繋がればと願っています。そして、知識を知っておくことは、自分自身だけでなく、周りの人を支える力にもなります。どうかこれからも関心を持ち続けてください」

優しい声がホールに響き、私の胸の奥までじんわりと届いた。
「また一緒に学べる日を楽しみにしています📕」

温かな余韻がホールに満ち、私たちは静かに席を立った。

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