国家特別プロジェクト
第30章 母乳体験の幕開け
講師が名簿を手に取り、落ち着いた声で告げていった。
「それでは、母乳体験のペアを発表します」
読み上げが進むたびに、体育館のあちこちで小さなざわめきが広がる。
げんとふうじゅは、心の中で「まりかと組めたら」と一瞬願ったが、名簿には別の名前が告げられていった。
「――あさくら まりかさん、あらもと すばるくん」
自分の名前が呼ばれると同時に、すばるが振り返り、穏やかな笑みを浮かべた。
「久しぶりだね。よろしく」
「うん、こちらこそ☺️」
尿道クリーニング以来、組むことがなかったからこそ、不思議な懐かしさが胸をよぎる。
講師が続ける。
「そろそろ、皆さん母乳が分泌し始めている頃でしょう。男性が体験しやすいように、女性の方は上の服だけ脱いでください」
体育館の空気が一段とざわつく。けれど皆、ゆっくりと従い、白い肌が並んでいく。
「では、女性は男性の膝に座るようにして、向かい合ってください」
床に座ったすばるが手を差し出す。
「大丈夫?」
「うん」私は頷き、その膝の上に腰を下ろした。互いの視線が近くなり、鼓動が少し速くなる。
講師の合図が響く。
「それでは、始めてください」
すばるがそっと体を寄せ、ためらうようにして唇を近づける。
「……大丈夫、無理しなくていいから」
囁くような声のあと、胸に温かな感触が触れた。
最初は控えめだったのに、すぐに夢中になったのか、吸い込む力が強くなっていく。
ちゅう、ちゅう……と繰り返される音がやけに大きく耳に残り、胸の奥をじんわりとくすぐった。
「……あったかい、甘い……」
熱っぽい吐息がこぼれ、すばるの喉がごくりと動く。乳首に舌がかすめる感触に、思わず小さな声が漏れそうになる。
広い体育館の真ん中で、夢中で吸われている――その現実離れした状況が、逆に妙に生々しくて、私は呼吸を整えることすら忘れていた。
「それでは、母乳体験のペアを発表します」
読み上げが進むたびに、体育館のあちこちで小さなざわめきが広がる。
げんとふうじゅは、心の中で「まりかと組めたら」と一瞬願ったが、名簿には別の名前が告げられていった。
「――あさくら まりかさん、あらもと すばるくん」
自分の名前が呼ばれると同時に、すばるが振り返り、穏やかな笑みを浮かべた。
「久しぶりだね。よろしく」
「うん、こちらこそ☺️」
尿道クリーニング以来、組むことがなかったからこそ、不思議な懐かしさが胸をよぎる。
講師が続ける。
「そろそろ、皆さん母乳が分泌し始めている頃でしょう。男性が体験しやすいように、女性の方は上の服だけ脱いでください」
体育館の空気が一段とざわつく。けれど皆、ゆっくりと従い、白い肌が並んでいく。
「では、女性は男性の膝に座るようにして、向かい合ってください」
床に座ったすばるが手を差し出す。
「大丈夫?」
「うん」私は頷き、その膝の上に腰を下ろした。互いの視線が近くなり、鼓動が少し速くなる。
講師の合図が響く。
「それでは、始めてください」
すばるがそっと体を寄せ、ためらうようにして唇を近づける。
「……大丈夫、無理しなくていいから」
囁くような声のあと、胸に温かな感触が触れた。
最初は控えめだったのに、すぐに夢中になったのか、吸い込む力が強くなっていく。
ちゅう、ちゅう……と繰り返される音がやけに大きく耳に残り、胸の奥をじんわりとくすぐった。
「……あったかい、甘い……」
熱っぽい吐息がこぼれ、すばるの喉がごくりと動く。乳首に舌がかすめる感触に、思わず小さな声が漏れそうになる。
広い体育館の真ん中で、夢中で吸われている――その現実離れした状況が、逆に妙に生々しくて、私は呼吸を整えることすら忘れていた。
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