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国家特別プロジェクト

第3章 ほっとひといき

夕食を終えて部屋に戻ると、パステルオレンジの部屋はほんのりと暖色のライトに包まれていて、昼間より落ち着いた雰囲気を漂わせていた。
ベッドの上には国が用意してくれたお揃いのパジャマ。オレンジと白のストライプ柄で、ふわふわの素材が肌に心地よい。

「え、めっちゃ可愛いじゃん!ホテルのルームウェアみたい」
「ほんと!これで寝るの?テンション上がる〜🥹」

二人で着替えて鏡の前に立ち、スマホを手に取る。
「せっかくだから写真撮ろうよ!」
「いいね!じゃあベッドの上で座って……はい、チーズ!」
パシャッ📸

お互いのスマホで撮り合って、「あ、この角度可愛い!」「フィルターどれにする?」と盛り上がる。
気づけば自然とInstagramのストーリーを開いていた。
「研修初日🌙 #がんばった #おやすみ」
「ルームメイトかわいい💞これからよろしくね」
そんな文字を添えて、お互いのストーリーに載せ合う。

「やば、もう友達って感じだね!」
「うん……なんか初日でこんなに仲良くなれると思わなかった😳」
ベッドに並んで横になりながら、昼間の研修のことや、これからの二ヶ月のことを小声で語り合った。
「正直めっちゃ恥ずかしかったけど……支えてもらえたの、すごい安心した」
「分かる。みんなで一緒だから頑張れたんだよね」
そんな言葉を交わして、笑い合う。

すると、館内スピーカーからアナウンスが流れた。
――「消灯の時間になりました。11時、就寝してください。明朝6時半に起床の放送を行います」

「おぉ、ほんとに管理されてる感じだね」
「たしかに🤣」

部屋の明かりを落とすと、オレンジのカーテン越しに月明かりが柔らかく差し込んでいた。
「おやすみ、まりかちゃん」
「おやすみ、こころちゃん」

こころちゃんの寝息を聞きながら、私は「出会いって不思議だな」と心の中でつぶやく🙌🏻
不安と期待の狭間で揺れながらも、この三ヶ月が特別な時間になるはずだと感じた…💭

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