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国家特別プロジェクト

第5章 体育館でのひと汗

講師が満足そうに頷き、次の説明に移る。

「皆さん、よくできました。次に“竿のストレッチ”に入ります」

その言葉に、体育館全体にクエスチョンマークが浮かんだ。

「竿……って、まさか……?😳」
「ん?🤥どういうこと…」

緊張と羞恥で頬を赤らめながら、全員がじっと先生の次の言葉を待った。

先生が真剣な声で続ける。
「柔軟性を高め、血流や健康面を整える為の大切なストレッチです。落ち着いて取り組みましょう」

女性は隣のパートナーの前に座り、自然と手を添える。

先生が合図を送る。
「女性の皆さん、掛け声をお願いします」

「せーの……1!」
「2!」
「3!」
「4!」

体育館にリズミカルな声が響き、竿が上下・左右へとゆっくり伸ばされていく。
掛け声を重ねるたびに空気が揃い、謎の一体感が生まれた。

その最中、まりかはげんくんに小声で囁く。
「……これ、掛け声合ってる?😂」
「多分?今までこんなことしたことないから分からない」
「確かにそうだよね…😂ごめんごめん」
「いや、俺も声出しながら“何やってんだ俺”って思ってるし🤫」
「わかる、真剣すぎて逆に笑っちゃうよね」

2人で思わず肩を揺らして笑ってしまい、周りに気づかれないよう慌てて口を押さえる。

けれど、手の中の熱と張りつめた感触が意識を現実に引き戻した。

ストレッチを重ねるごとに、竿はますます硬さを増し、その熱が女性の手のひらへと伝わる。
互いに頬を赤らめながらも、掛け声は途切れず――体育館には「1!2!3!4!」と力強い声が鳴り響いていた。

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