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国家特別プロジェクト

第9章 空腹に染みる夜ご飯

食堂のカウンターには二種類の定食が並んでいた。
・衣がサクッと音を立てるカキフライ定食。レモンとタルタルが添えられ、揚げたての香りが食欲をそそる。
・甘辛い味噌の香りがふわっと漂うサバの味噌煮定食。しっとり煮込まれた切り身に、白ご飯がよく合いそうだ。
横には、真っ赤なトマトジュースもずらりと並んでいる。

「今日は絶対カキフライ!」と真っ先にトレーに取ったのは私。香ばしい匂いにもうお腹が鳴りそう。
「私はサバ味噌一択でしょ〜」とまつりは迷いなくチョイス。
「え〜どうしよ……どっちも美味しそうで決められない😖」とこころはさんざん悩んだ挙句、結局私と同じカキフライに。
「あ、じゃあ私はバランスをとってサバ味噌にする〜!」とあいかがわざとおどけて言い、周りを笑わせた。

それぞれお盆を持って座布団に腰を下ろすと、自然と声がそろう。
「「いただきまーす!😋」」

箸をつけると、衣がサクッと割れたカキフライから濃厚な旨みが広がり、思わず頬が緩む。サバ味噌を選んだ子も「これご飯止まらない!」と夢中で食べ進めていた。

「はぁ〜流石に今日は疲れた〜🫠」
「確かに、午前も午後もハードだったよね」
「ねぇ、持久走さ……私だけ置いてかれたよ〜〜😱みんな早過ぎない!?」とあいかがいうと、すかさずこころが「逆にあいかちゃんが遅いの〜😂」と返す。
「ちょっと!やめてよ🤫」と真っ赤になるあいかに、テーブルは一気に笑いに包まれた。

お腹が空いていたせいか、気づけば全員がペロリと完食。
湯気の残る食器を前に、心地よい疲労感と満腹感、そして笑い声が食堂いっぱいに広がっていた。

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