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国家特別プロジェクト

第14章 お腹も心も満たされて

整体を終えて肩が軽くなった気分で部屋に戻ると、そこにはすでにこころがいた。
「おかえり〜😚」と笑顔で迎えられ、思わずこちらも笑みがこぼれる。

「整体どうだった?」
「めっちゃよかった!肩も腰も軽くなった感じ〜」
「だよね。プロなだけあるよね✨」
2人で感想を言い合ううちに、心までふわっとほぐれていった。

ちょうどそのとき、館内スピーカーからアナウンスが流れる📢
――「夕食の時間です。各階の食堂へ集合してください」

食堂に向かうと、カウンターには2種類の定食が並んでいた。
ひとつは鮮やかな赤身と白身が艶やかに並ぶ「刺身定食」。新鮮な魚の切り身が宝石のように光り、添えられたわさびの香りが鼻をくすぐる。
もうひとつは、照りのあるタレが絡み合った「豚のしょうが焼き定食」。じゅわっと広がる甘辛い香りに、思わずお腹が鳴りそうになる。

「どっちにしようかなぁ……」と迷った末に、私は刺身定食を選び、こころはしょうが焼き定食を手に取っていた。

座布団に腰を下ろすと、昼以来のまつりと偶然また隣の席になった。
「また隣だね〜😂」
「ほんとだ!なんか偶然多いね」
湯気の立つ定食を前に、そんな些細な会話が自然と笑顔を広げていく。

「この刺身、すごい新鮮!」口に入れた瞬間、とろけるような食感に思わず声が出る。
「しょうが焼きもめっちゃ美味しい〜。ご飯が進むやつだね😋」こころも満面の笑み。
「刺身選んで正解!弾力あるし、甘みが強くてびっくりした😳」まつりは箸を止めて感想をこぼす。
「あ、こっちもすごいよ🥰生姜の香りが食欲そそるし、お肉柔らかい!」と別の女子が頬を緩ませる。
「味噌汁のだしも美味しくない?めちゃくちゃ落ち着く〜」と隣に座った子も加わり、テーブルの会話はさらに賑やかになった。

お互いに感想を言い合いながら食べ進めると、自然と笑い声と箸の音が混じり合う。
「なんか……こうやって毎日一緒にご飯食べられるの、ほんといいね」
「うん。すぐ仲良くなれる気がする☺️」

温かな空気が食堂いっぱいに広がり、気づけば空のお皿が並んでいて、心もお腹もいっぱいになっていた

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