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国家特別プロジェクト

第17章 夜空に灯るキャンプファイヤー

「どこで話そうか?👀」

キャンプファイヤーの会場から少し離れて歩く。
周りは星明かりとランタンの灯りだけで、夜風がさらりと頬を撫でていった🌌

「お、あそこベンチあるじゃん」
げんが指さした先に、準備のときに置かれていた木目調の折り畳みのベンチが見えた。
「ここなら2人でゆっくり話せそうだな😊」

ベンチに腰を下ろした瞬間、胸の奥が少しざわめいて、自然と笑顔がこぼれる。

「キャンプファイヤー、楽しんでる?」
ベンチに腰を下ろしたげんが、紙コップを揺らしながら問いかける。

「うん!すごく楽しいよ✌🏻」
思わず笑顔になって頷く。

「だよな〜!さっきの写真撮ってるとことか、めっちゃ楽しそうだったもん😆」
からかうように笑ったあと、少しだけ声のトーンを落とした。

「……昨日、まりかのこと色々知って、もっとちゃんと知りたいって思ったんだ」

その不意打ちに、胸がどきりと高鳴る。
「……私も。げんくんのこと、もっと知りたいなって思ってる☺️」

「マジで?やば、嬉しいわ」
子供みたいに素直に笑う顔に、つられて私も頬が熱くなる。

「じゃあ、仕事の話とかもしてみる?」
「うん、気になる。げんくんって、どんな仕事してるの?」
「俺?施工管理やってるよ。現場の進行とか全部見るから、忙しいけど楽しいんだよな」
「へぇ〜!かっこいいね」

「まりかは?」

「私は美容クリニックの事務してるの」
「どんなクリニックなの?」とげんが首をかしげる。

「二重整形とか、ほくろ除去とか、シワ改善!あとは脂肪除去の治療なんかもできるよ」
「へぇ〜、意外と幅広いんだな」

私は続けて話した。
「実はね、私も毛穴を小さくする治療を受けてるの。綺麗になりたくて😉」

げんは驚いたように目を丸くしてから、ふっと笑みを浮かべた。
「……そういうの、ちゃんと努力してるってことだろ?すごいなって思うよ👏🏻」

思わず瞬きをする。
「えっ、そうかな?」
「うん。自分のために頑張れるのって簡単じゃないし……そういうとこ、めっちゃ魅力的だと思う👍🏻」

笑い合いながら話しているうちに、さっきよりもぐっとお互いのことを知れた気がして、胸の奥がじんわり温かくなっていった。

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