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国家特別プロジェクト

第17章 夜空に灯るキャンプファイヤー

げんが紙コップを置き、ふっと空を見上げた。
「そろそろ戻るか。みんな心配するかもだし」
「うん、そうだね😁」

ベンチから立ち上がり、ふたり並んでキャンプファイヤーの会場へと歩き出す。
焚き火の赤い灯りが少しずつ近づいてくる中、私は口を開いた。

「ねぇ、さっき言ってくれた言葉――」
「ん?」
「“自分のために頑張れるのって魅力的”って……すごく嬉しかった。ありがとう☺️」

「マジで?……そんなふうに思ってくれたのか」
一瞬驚いたように息をのんでから、笑顔がふっと柔らかくなる。
「俺さ、適当に褒めたわけじゃなくて、本当にそう思ったんだよ。だから伝わったのがめっちゃ嬉しい😊」

言葉に力がこもっていて、茶化す感じは一切ない。
でも最後には少し照れくさそうに頭をかきながら、にかっと笑う。
「……やっぱ、まりか可愛いわ」

その笑顔に、心臓が跳ねるみたいに高鳴った

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