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しおんは花香をそっと抱き上げ、彼女の部屋へと運んだ。
二段ベッドの下段に優しく寝かせると、薄い毛布を肩まで掛けてやり、髪を撫でながら囁く。

「おやすみ😴」

花香は安心したように微笑み、すぐに小さな寝息を立て始めた。

しおんはその寝顔をひとしきり見つめたあと、静かに部屋を後にする。
部屋に戻ると、マジックバッグを開き、中を確かめた。

――そこには、小さな袋に入れられた三種類の種が入っていた。
透き通るように光を帯びたマスカットの種🍇
瑞々しさを秘めたリンゴの種🍎
太陽を思わせる色合いのミカンの種🍊

さらに、一枚の羊皮紙に短い言葉が記されていた。

「この種は非常に栄養価の高い果物となる。
いずれお主が村を作る時に、必ず役立つであろう」

しおんは羊皮紙を静かに丸め、胸の奥で呟いた。
「……神よ、ありがとうございます」

その瞳は力強く光り、未来を見据えていた。