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朝日が差し込むころ、しおんは三人を庭へ連れ出した。
昨夜、神から授かった種を手にして。

「凛はマスカット、千夏はリンゴ、花香はミカンをお願いする。家の横に、同じくらいの間隔で植えてくれ😊」

三人は頷き、それぞれに種を抱きしめるようにして持った。
柔らかな土を掘り、種を一粒ずつ丁寧に置く。

「……ここで育つんだね🌳」
凛がそっと土をかぶせ、手を合わせる。

千夏は真剣な表情でリンゴの種を土に埋め、水を注ぎながら囁いた。
「美味しい実が、たくさんなりますように……🍎」

花香は膝をつき、小さな手でミカンの種を包み込むように植えた。
「……私も、一緒に元気になれますように……🍊」
そう言って、恥ずかしそうに微笑む。

最後に三人は揃ってジョウロを持ち、優しく水を注いだ。
太陽の光を浴びてきらきらと輝く水滴に、三人の笑顔が映る。

「元気に育ちますように……☀️」
三人は声を合わせて願いを込め、植えた場所を見つめ続けた。

その様子を背後から見守っていたしおんの瞳は、静かに細められていた。
未来への一歩が、確かにここから始まったのだ。 🌱