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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第35章 街のみんなのために

凛と千夏が胸を張って笑う横で、しおんは続けて口を開いた。
「それと、この子の冒険者登録も頼む😊」

「……っ!」
花香は驚いたように大きく目を見開いた。
受付嬢は穏やかな笑みを浮かべてうなずき、淡々と手続きを進めていく。
やがて差し出されたのは、一枚の小さなカード――そこにははっきりと 『花香』 の文字が刻まれていた。

「……私が……冒険者に……!」
花香はカードを両手で抱きしめ、胸の奥から溢れ出す熱を抑えられなかった。
ほんの昨日まで“奴隷”と呼ばれていた自分が、今こうして新しい立場を与えられた。
その事実に、涙がにじむほどの喜びを噛みしめた。

「よかったな。明日からは花香にも依頼を受けてもらうぞ」
しおんの言葉に、花香は瞳を輝かせ、勢いよく頷いた。
「はいっ! ご主人様😆」

その姿を見た凛が、花香の肩をぽんと叩き、にっこり笑った。
「これで明日からは一緒に頑張れるね。みんなで力を合わせたら、どんな依頼もこなせるよ👍🏻」

千夏も優しく微笑み、少しお姉さんのような口調で付け加える。
「焦らなくていいんだよ。自分のペースで、無理なく進めてね☺️」

花香は二人の言葉に胸が温かくなり、ぎゅっとカードを抱きしめた。
「……はい。ありがとうございます……😊 私、頑張ります」

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