無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

しおんは、次に最近できた仕立て屋へ足を運んだ。
恰幅のいい中年の店主が、にこやかに出迎える。

「これはこれは……しおん様。またお越しいただけるとは😊」

しおんは視線を巡らせ、口を開く。
「この前は凛と千夏の水着を買ったな。――実は、もう一人迎えていてな。茶色の水着はあるか？」

店主は目を丸くし、すぐに笑顔を浮かべた。
「まあ！ しおん様のもとへ新しい方が☺️　もちろん茶色の水着、ございますよ。とても落ち着いた雰囲気でお似合いかと」

「……ああ、それを頼む」
しおんは銅貨7枚を差し出し、水着を受け取った。

――その後、棚に並ぶ黒のレース素材のニーハイソックスが目に止まる。
透け感のある布地が月光を思わせる艶を放っていた。

「これは？」

「新作でして。少し値は張りますが……身につければ大人びた色気が引き立つでしょう😉」

しおんは短く考え、口角を上げる。
「3人分、もらおう」

「ありがとうございます。一足、銅貨2枚でございます」

さらに視線を奥へ移すと、パンプスが目に入る。

「パンプスも揃えてやりたいな。凛には水色、千夏には紫、花香には茶色で」

「かしこまりました。一足、銅貨5枚でございます🙇🏻」

――こうして、花香の水着（銅貨7枚）、黒のレースニーハイ三足（銅貨6枚）、パンプス三足（銅貨15枚）、合わせて 銅貨28枚。

商品を包みながら、店主はにやりと笑った。
「いやはや……しおん様とは、なかなか趣味が合いそうでございますなぁ😏」

しおんは否定せず、静かに笑みを返す。
「……いい新作が入ったら、また来よう」

その余裕ある言葉に、店主はますますにやにやしながら深く頭を下げた。