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夕方。
凛・千夏・花香の三人は、鉱山での採掘を終えて冒険者ギルドに戻ってきた。
受付に依頼完了を報告すると、それぞれ銅貨5枚の報酬が手渡される。

「……これが、私の……🥹」
初めて手のひらに乗せた硬貨を、花香は大切そうに見つめた。胸の奥からじわりと熱いものがこみ上げてくる。
「本当に……嬉しいです。自分でお金を稼げたなんて……」

その姿に凛が微笑む。
「依頼は大変だけど、報酬を貰ったときの達成感ってすごいよね😁」

千夏も元気よく声を弾ませる。
「じゃあさっそくヘルメット買いに行くー？ 安全第一だし！」

「うんっ😄」
花香は力強く頷いた。

三人はそのまま仕立て屋へと足を運ぶ。
花香は少し緊張した様子で、店主に声をかけた。
「あの……茶色のヘルメットは、ありますか？」

店主は微笑み、棚から茶色のヘルメットを取り出す。
「はい、ございますよ😊」

花香は目を輝かせて受け取り、両手で銅貨5枚を差し出した。
「……買います！」

手渡されたヘルメットを抱きしめるように受け取り、花香の顔には自然と笑みが広がる。

――最初は、白いワンピースだけだった自分。
そこに凛と千夏から貰った馬の顔のリュック、そして今日、自分の稼ぎで買った茶色のヘルメット。

ひとつずつ増えていく持ち物が、彼女にとっては何よりの誇りだった。
「……本当に、嬉しい……😆」

凛と千夏もそんな花香の横顔を見つめ、まるで自分のことのように嬉しそうに微笑んでいた。