無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

翌朝、しおんはいつもより早く目を覚ました。
森の中をみんなで探しに行った方がいいのか……そう考えながら、まずは朝ごはんの支度を始める。

とうもろこしを香ばしく焼き、鍋で米を炊き、彩り豊かなサラダを大きなボウルに盛り付ける。
温かな匂いが部屋いっぱいに広がった。

しばらくして、凛、千夏、花香がリビングに降りてきた。
「おはようございます、ご主人様☀️」
「おはよう😊」しおんも笑顔で返す。

テーブルにつきながら、凛が首をかしげた。
「獣人の子どもたち、どこにいるんでしょうね……🤔」
花香も小さな声で尋ねる。
「私たちが探しに行くべきでしょうか、ご主人様？」

しおんは落ち着いた声で言った。
「とりあえず、まずは朝ごはんを食べよう。焦っても仕方がない」

4人は静かに手を合わせ、焼きとうもろこしの甘い香りに包まれながら朝食をとった。

食べ終えると、千夏が立ち上がった。
「……種に水をあげてきますね🌱」

ドアを開けた瞬間――
「え……？😀」千夏の驚いた声が響く。

「千夏、どうしたー？」しおんが台所から顔を上げる。

「……獣人の子どもたち、います……😀」
千夏が信じられないように振り返る。

「えっ！？」
しおん、凛、花香は思わず同時に声を上げた。

その時、しおんの頭の奥に、またあの声が響いた。
『わしがここまで道案内してやったのだ。わしのエスコートに感謝するがいい😎』

しおんは思わず額に手を当てて、心の中で突っ込んだ。
「余計なサプライズいらんわ……！　最初から言ってくれたら探しに行かないかと考える必要なかっただろうに😮‍💨」

小さくため息をついたところで、横から千夏が首をかしげる。
「ご主人様……誰とお話ししてるんですか？😳」

「……いや、ちょっとな😅」
しおんはごまかすように笑みを浮かべたが、胸の奥では神様の悪戯っぽい声がまだ響いている気がした。