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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第25章 はじめての青バナナ

森の家に戻った三人。
しおんはエプロンを身につけ、さっそく調理に取りかかった。
「今日は手伝ってもらうぞ。料理も立派な生活の力だからな」

「はいっ!✊🏻」
「わ、わたしも頑張って覚えます……!」

テーブルに並べられたのは、前に市場で買って熟してきた黄色いバナナ。
「ちょうど食べ頃だな。パンにのせて焼くぞ」
そう言うと、千夏は緊張しながら包丁を握り、小さく輪切りにしていく。
「こう……ですか……?🤔」
「おぉ、いいぞ。初めてにしては手つきがしっかりしてるな」
しおんが覗き込みながら、笑った。

切られたバナナを、凛がパンの上に並べていく。
「ふふん♪ きれいに並べるのは得意なんだ〜」
一列ずつ整然と並んでいくバナナに、千夏も思わず感嘆の声を漏らした👏🏻

その間、鍋では魚がぐつぐつと煮込まれていた。
塩と香草をひとつまみ――シンプルだが素材の旨味を引き立てる香りが立ちのぼる。
「すごく……いい匂い……✨」
千夏がつい鼻をひくひくと動かすと、凛もお腹を押さえて「ぐぅぅ」と可愛らしい音を立てた。

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