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平凡OL、不慮の事故で異世界チート村長へ成り上がり

第26章 甘い朝食と水辺の準備

朝食を終えた三人は、木漏れ日の差し込む部屋で身支度を整え始めた。

「今日は千夏のスタイとボンネットを受け取ってきなさい。そのあと商業ギルドに来てくれ」
しおんがそう指示すると、二人はそろって元気よく頷いた。

「はい、ご主人様😊」
「わ、わかりました……!」

凛は水色のロンパースに同色の靴下、ベルクロタイプの靴を履き、首元にはスタイ、頭には小さなボンネットをつける。背中の象リュックまで揃えると、まるで愛らしいお人形のようだった。

千夏は紫色のロンパースに紫の靴下、同じくベルクロ靴。背中には猫リュックを背負うが、スタイもボンネットもまだ受け取っていないため、少し素朴な印象を残している。その控えめな姿が逆に守りたくなる可憐さを引き立てていた。

「可愛いぞ、お前たち」
しおんの言葉に、二人は恥ずかしそうに顔を見合わせ、同時に小さく笑った。

瞬間移動の光に包まれ、三人は街へと向かう。

しおんは商業ギルドに入り、担当のハヤンと席に着いた。
昨日の商品化決定を受け、今日は詳細の打ち合わせが始まった
「しおん様。昨日お預かりした“魔道具”につきましては、すでに製造の段取りを整えております」
「そうか、頼む」

ハヤンは帳簿を開き、話題を変えた。
「次にご相談したいのは価格帯と商品名でございます」

試作品を手に取りながら語る。
「庶民でも手が届く普及モデルは銅貨5枚から
中流層には銅貨10枚から銀貨1枚。
そして貴族や富裕層には銀貨2〜3枚の特別仕様……この三段階であれば幅広く対応できましょう」

「……なるほど。三段階で進めろ」
しおんは冷静に頷いた。

ハヤンは今度、いくつか候補を挙げ、机に並べた
「最後に、商品名です。候補を五つ考えました🧐」
1.魔導震棒
2.快楽導具
3.魔導スティック
4.共鳴棒
5.魔振棒

しおんはしばし黙考し、口を開く。
「“魔振棒”にする。簡潔で覚えやすいし、この世界らしさもある」

「承知いたしました🙇🏻 魔振棒として商品化いたします」
ハヤンは深々と頭を下げ、その瞳には商人の熱が宿っていた。



商業ギルドを出ると、凛と千夏が既に待っていた。

「待たせたな」
しおんは二人の頭を軽く撫で、言った。

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