
脳内ショートストーリー
第3章 【真咲莉緒と伊藤蒼真〜上司と部下の恋〜】
部長もまた、私を強く抱き寄せる
こんなところで盛り上がっちゃったらダメなのに
背中を擦っていた手がお尻に触れてきてる
スカートの上からなぞられて
どうしよう……止まらなくなる
もうこのまま……溶け合いたい
「ハァハァ……止めろって」
「無理です……」
「真咲……このまま送りたいけど俺の家連れて帰って良い?」
「お家、ですか?」
「今度にする?」
え……我慢出来るの?大人ぶっちゃって
再びネクタイを引き寄せて至近距離で
「おあずけしないで…」と鼻の頭擦り付けたら
離れられなくなるでしょ…?
「部長、残りの仕事は?」
「明日で構わないから」
すぐに手を引かれてオフィスを後にする
急いで退社して部長の車に乗るのは2回目
シートベルトをしてくれた後にまた唇が重なる
自ら頭を抱えて
「気持ち変わったら言って」と言いつつ
熱い視線を向けてくる
変わらないですよ
どれだけこの瞬間を待ちわびたか
部長が思ってる以上に私、部長の事想ってます……
だから早く、連れ去ってください
部長の家は私の家より早く着いた
案外せっかちさんなんだって思ってフフフと笑う
初めてお呼ばれしました
結構綺麗な高層マンション
手を繋いで入っていく
エレベーターに乗る前に「本当に良いの?」って…
ゆっくり、うん…と頷く
「俺も初めて家に呼ぶから緊張してきた」
「え?初めて…じゃないですよね」
「初めてに決まってんだろ」
「彼女さん、居たんじゃ…」
「居ないよ、俺の仕事ぶり見てきてるだろ?愛想尽かされて終わりだよ」
「じゃあ…私はどうなんですかね?愛想尽かしちゃうかな?」
エレベーターが到着して2人乗り込む
扉が閉まる前に腰から引き寄せられて……
「真咲だけは逃さねぇよ」ってキス……
「仕事一筋のくせに…」とキスのお返し……
