脳内ショートストーリー
第6章 【望月咲希と黒木淳史 〜 一目惚れの恋 〜 】
「ヤダ、落ち着いたら咲希さん、話題変えてきそうだもん」
握ってた手も引き寄せられて顔が近いってば
距離を保つ為に少し押してみる
可愛い系なんだけどね、年下くん特有の可愛さ
でももう少し独りでも良いんだよなぁ〜
独りは気楽だし、合わせなくて良いし
絶賛フリー期を満喫中なんですが…?
久しぶりに男のゴツゴツした体格とか
落ち着く声とか手が触れたりなんかしたら
まぁ、やっぱりセックスはしたいかな、なんて…
ご無沙汰だよなぁ〜とかはよぎったりはするよ
「まだ一緒に居たいです…」
そんな事言われたら目逸らせない
じっと見つめ合ってるとこっちが恥ずかしくなる
頬を優しく抓って
「とりあえず外の空気吸おっか」と席を立った
店を出るとまだ寒くてジッパーを上まで閉める
振り返ったら少しだけ顔が曇ってた
え、拗ねてる…?そんな顔もするんだ
黙ったまま、私が何か言うのを待ってる
「タクシー……」
「嫌です」
「え?でももう終電過ぎたよ」
「返事聞いてない…フラれますか?」
え、ちょ、泣きそうにならないで
やっぱり酔ってるよね?
目尻濡らして
「フラれる為に今日来ちゃったんすかね」って
私に聞く!?
頬を包み込んで親指で涙を拭ってあげる
「私も今日、楽しみにしてたんだよ?他の人なら絶対スルーするはずなのにさ、私から電話掛けちゃったし、会おうよって言っちゃったし、そういうの全部初めての事だからまだどうしたら良いのかわかんないの、感情のまま動いて良いのかとかめっちゃ迷ってる」
「え…?どうして迷うの?ダメなの?俺は…次なんてないかもしれないから…そう思ったら伝えずには居られないっす…迷惑だったならごめんなさい」
「迷惑…じゃないよ」
「本当に?だったら感情のまま動いてみてください、咲希さんの気持ちが知りたいです」
出逢って間もないよ…
2回目だよ?今日が…
え、これって普通?アリなのかな…
感情のまま動くって相当勇気が要る
この歳になるとね、始め方すら曖昧になってくるから
色々考え過ぎて臆病になる
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