いなくなった人、残された人。
第3章 ケース3:浦島太郎の場合
“異世界転移”と言えばやっぱり、助けた亀に連れられて竜宮城(という異世界)に転移していった浦島太郎の物語。
浦島が亀の背中に乗せられて海の中へと入って行った日、浜からそれを目撃していたのは……
***
「たたたっ、たいへんだ~っ!太郎がっ!太郎がっっ!」
浦島の漁師仲間、喜助が血相を変えて村に返ってきた。
「なんだどした?そんなに慌てて。まずは落ち着け」
村の長老が喜助を宥める。
膝に手をつき、下を向いてゆっくりと息を整える喜助。
やがて落ち着いた表情に戻った喜助は、信じられないことを口にした。
「浦島の太郎が、亀の背中に乗って海の中に入って行った」
長老も含め、その場にいた一同が、全員、ポカンとした顔で喜助の次の言葉を待つ。
「海の中はいってったんだよ。どうしたらいい?」
「どうしたら、ってつまり、漁に出たんだろ?」
「いや、漁じゃねぇよ、船には乗ってねぇんだよ。海ん中潜って行っちまったんだよ」
「もしかして溺れたのか!そりゃ、おめぇ、早く助けなきゃ!何落ち着いてんだ、すぐに船を出すぞ!」
「いや、溺れたんじゃなくて、亀の背中に乗って……」
「バカ野郎。人間が背中に乗れるサイズの亀なんかいるわけねぇだろ。それは見間違いだ!とにかく海で溺れたんなら早く船を出して探してやらんと」
「おっ、俺も行く!!」
こうして、村の若者たち総出での浦島太郎の捜索が始まった。
浦島が亀の背中に乗せられて海の中へと入って行った日、浜からそれを目撃していたのは……
***
「たたたっ、たいへんだ~っ!太郎がっ!太郎がっっ!」
浦島の漁師仲間、喜助が血相を変えて村に返ってきた。
「なんだどした?そんなに慌てて。まずは落ち着け」
村の長老が喜助を宥める。
膝に手をつき、下を向いてゆっくりと息を整える喜助。
やがて落ち着いた表情に戻った喜助は、信じられないことを口にした。
「浦島の太郎が、亀の背中に乗って海の中に入って行った」
長老も含め、その場にいた一同が、全員、ポカンとした顔で喜助の次の言葉を待つ。
「海の中はいってったんだよ。どうしたらいい?」
「どうしたら、ってつまり、漁に出たんだろ?」
「いや、漁じゃねぇよ、船には乗ってねぇんだよ。海ん中潜って行っちまったんだよ」
「もしかして溺れたのか!そりゃ、おめぇ、早く助けなきゃ!何落ち着いてんだ、すぐに船を出すぞ!」
「いや、溺れたんじゃなくて、亀の背中に乗って……」
「バカ野郎。人間が背中に乗れるサイズの亀なんかいるわけねぇだろ。それは見間違いだ!とにかく海で溺れたんなら早く船を出して探してやらんと」
「おっ、俺も行く!!」
こうして、村の若者たち総出での浦島太郎の捜索が始まった。
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