テキストサイズ

陽が沈む湊、陽が昇る湊。

第6章 日陽の一日

昨日、私は湊の物になった。

こういうと今の時代だと誤解されちゃうのかな。

でも、私はこうなることをずっと憧れていたの。

湊、大好き。

私、とっても幸せなんだよ。

「湊、起きて。遅刻しちゃうよ」

「う〜ん」

生返事をする。疲れ取れないのかな。

「今日もお弁当作ったよ」

「やった、ありがとう」

もそもそと体を起こして、大きな欠伸をしながら全身を伸ばす。

「はぁ、今日も頑張るか」

愛情たっぷり弁当と共に出勤する。

「いってらっしゃ〜い」

日陽に見送られて、悪くない。

━━━━━━━━━
「湊、いっちゃった」

今日は公休。でも、湊は当番。

すれ違い生活。寂しい……。

家にいると湊を感じちゃうから、

出かけてしまおう。

私は美容室とマツパ、ネイルサロンの予約をして、

とびっきり綺麗になって湊に喜んでもらおう。

全ての施術が終わった頃には夕方になってた。

「夕食どうしよう」

一人分を作るのは面倒だな。

すると、携帯が鳴った。

「もしもし、凱。ご飯食べに行こ」

開口一番。食事に誘っていた。

凱(がい)は愛車で迎えにきてくれた。

ランドローバー レンジローバーヴェラール。

なにこの車。

「日陽、待たせたね」

「急に誘ってごめんね」

「いいよ。僕も用があったし。食事しながら話そう」

凱はスマートに助手席のドアを開いて、私をエスコートしてくれた。

「カッコ良すぎて怖いんだけど」

「なんだよそれ、褒めてるの?」

彼は苦笑いしながら、車を走らせた。

静かで滑らかな走りだし、さすが高級車。

「イタリアンで良い?」

「お任せします」

凱はすぐにお店に連絡して予約を取っていた。

「日陽、今日は完璧におめかししてるじゃん」

「どうして分かるの」

「分かるさ。湊じゃあるまいし」

ですよね〜。

「同棲生活どう? 困ってない?」

「毎日充実してる。会えない日も多いけど」

「……贅沢な悩みだ」

凱はどこか寂しそうに答えていた。

私たちは海沿いのイタリアンレストランに到着した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ