
陽が沈む湊、陽が昇る湊。
第12章 芽吹く場所
瑛士のアトリエ。
街を見下ろす夜景を目にした葵。
「葵さん……僕と結婚を前提にお付き合してください」
礼儀正しくお辞儀している瑛士を驚いた表情で見つめる事しかできない葵。
「……」
「あぁ、僕はまたやらかしてしまった」
瑛士はそういうと大きな手で顔を覆い背中を向けてしゃがんでいた。
「……瑛士さん?」
「……はい?!」
瑛士は片膝を突いてゆっくり葵を仰ぎみる。
薄暗いアトリエの中で月明かりにぼんやりと浮かぶ二人の影。
「私なんかで良かったら、喜んで」
今度は瑛士が驚いた顔で葵を見つめる事しかできないでいた。
「瑛士さんのこと大好きになってしまいました」
いって、葵は「やだ、私何言ってるの」と、クルッと背を向ける。
するとガバッと後ろから大きな身体で抱きしめられていた。
「葵さん、僕も大好きです」
肩に回された腕を手に取り、二人は静かなアトリエでしばらくその温もりを感じていた。
━━━━━━━━━
駅前のカフェ。
葵と瑛士が幸せそうに見つめ合っている。
出会いの話を聞いていた日陽はおしぼりで溢れ出している涙を拭っている。
「やだ〜、もう泣いちゃったじゃん」
「だって、日陽に一番に報告したかったんだもん」
そういう葵もおしぼりで涙を拭っている。
それを見てオロオロする瑛士。
「本っ当におめでとう! お似合いの二人ね」
馴れ初めを聞いて日陽は本心からそう思っていた。
「僕からしたら日陽さんに感謝です。本当にありがとう」
そのあと、葵と瑛士は式場の下見に出掛けて行った。
二人の後ろ姿を見送りながら、日陽は少しだけ誇らしかった。
━━━━━━━━━
家に帰って日陽は湊にこの出来事を話して聞かせた。
「湊は神楽坂さんとどこで知り合ったの?」
「話聞く限りオレの知り合いじゃないな」
「そう。だよね……」
夜。
日陽は湊の義弟、凱(がい)に電話をかけていた。
「もしもし、凱? 葵のことなんだけど……」
「ああ、日陽にも報告きたんだね。瑛士さん良い人だったでしょ?」
「すっごく良い人! 葵も幸せそうだったし、私話聞いて泣いちゃったよ」
「あはは、日陽らしいね」
「僕も二人はお似合いだと思う。幸せになると良いね」
電話を切り日陽は「アレ?」と思ったが、もうどうでも良くなっていた。
街を見下ろす夜景を目にした葵。
「葵さん……僕と結婚を前提にお付き合してください」
礼儀正しくお辞儀している瑛士を驚いた表情で見つめる事しかできない葵。
「……」
「あぁ、僕はまたやらかしてしまった」
瑛士はそういうと大きな手で顔を覆い背中を向けてしゃがんでいた。
「……瑛士さん?」
「……はい?!」
瑛士は片膝を突いてゆっくり葵を仰ぎみる。
薄暗いアトリエの中で月明かりにぼんやりと浮かぶ二人の影。
「私なんかで良かったら、喜んで」
今度は瑛士が驚いた顔で葵を見つめる事しかできないでいた。
「瑛士さんのこと大好きになってしまいました」
いって、葵は「やだ、私何言ってるの」と、クルッと背を向ける。
するとガバッと後ろから大きな身体で抱きしめられていた。
「葵さん、僕も大好きです」
肩に回された腕を手に取り、二人は静かなアトリエでしばらくその温もりを感じていた。
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駅前のカフェ。
葵と瑛士が幸せそうに見つめ合っている。
出会いの話を聞いていた日陽はおしぼりで溢れ出している涙を拭っている。
「やだ〜、もう泣いちゃったじゃん」
「だって、日陽に一番に報告したかったんだもん」
そういう葵もおしぼりで涙を拭っている。
それを見てオロオロする瑛士。
「本っ当におめでとう! お似合いの二人ね」
馴れ初めを聞いて日陽は本心からそう思っていた。
「僕からしたら日陽さんに感謝です。本当にありがとう」
そのあと、葵と瑛士は式場の下見に出掛けて行った。
二人の後ろ姿を見送りながら、日陽は少しだけ誇らしかった。
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家に帰って日陽は湊にこの出来事を話して聞かせた。
「湊は神楽坂さんとどこで知り合ったの?」
「話聞く限りオレの知り合いじゃないな」
「そう。だよね……」
夜。
日陽は湊の義弟、凱(がい)に電話をかけていた。
「もしもし、凱? 葵のことなんだけど……」
「ああ、日陽にも報告きたんだね。瑛士さん良い人だったでしょ?」
「すっごく良い人! 葵も幸せそうだったし、私話聞いて泣いちゃったよ」
「あはは、日陽らしいね」
「僕も二人はお似合いだと思う。幸せになると良いね」
電話を切り日陽は「アレ?」と思ったが、もうどうでも良くなっていた。

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