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クラスの人気者は、刹那の2時間を買い戻したい。

第18章 刹那の秘密

「莉子は優しいな」

すると彼女は刹那のシャツを掴み肩を震わせてしばらく泣いていた。

「ごめん、泣かせるつもりは無かった。……でも、莉子には知ってて欲しいと思ったんだ」

「……どうして私なの?」

刹那は改めて莉子に問われて考える。

「ん〜、ちゃんと分かってくれそうだったから?」

(刹那くん、サラッということが、本気すぎて死にそうだよ)

莉子は心臓の音が刹那にも伝わるんじゃないかとドキマギしていた。

「……もう! 刹那くんのせいで顔ぐちゃぐちゃだよ」

精一杯の見栄を張って返す。莉子はカバンからタオル取り出し涙を拭った。

「はは、ちょっと顔見せてよ」

「やだ、絶対ダメ」

「別に減らないだろ」

「そういう事じゃないの」

刹那はイラズラっぽい笑顔を見せている。

莉子はタオルを頭から被って顔を隠している。

「修学旅行すごく楽しみ」

「オレも」

「皆んなといっぱい思い出作ろうね」

「そうだな」

「今日は刹那くんの秘密教えてくれてありがとう」

「……秘密ね」

刹那は苦笑いした。

「じゃあ、……今日は顔見せられないから帰るね」

「はいはい」

莉子は手を振ってマンションのエントランスに入っていった。

(気にするほど変わってたか?)

刹那は心の中でそう呟いていた。

一人残された刹那は煙草を咥えて火をつけ、ふぅっと煙を吐く。

自分の何もない過去を話せた事で、少しだけ気持ちが楽になったような気がした。

バイクにまたがるとエンジン音を響かせ、夜の闇へ走りだしていった。
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