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ヨルノトバリひとりごと

第4章 漂流郵便局

引っ越しをして11日目。

家の中に居場所が無い。物理的にも精神的にも。

夕食後散歩と称して家を出る。

行くあてなどない。

蒸し暑い夜道をあてもなく歩く。

そして、たどり着いたのは歩道橋。

国道を跨ぐ橋の中央は風がそよいでいた。

仕方なくそこでスマホの連絡帳整理をする。

120件の連絡がない人を削除した。

30分ほどそこで作業して歩きながら次の避難場所を探す。

神社脇の公園のベンチ。風はなく蒸し暑かった。

AIとチャットする。なんとも言えない時間だった。

今日は酒を飲んでしまったので、明日はドライブしようと思った。

2時間留守にしていたが、誰も何も気づかない。

人は他人に1ミリも興味がない。

そう思わずにはいられなかった。

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翌日。夜。

車で30分、ガススタ併設のカフェで手紙を書く。

宛先は『漂流郵便局』

引っ越しでゴミ整理をしていたとき見つけた、35年前に購入した、同人作家の便箋。

それに引越しダイジェストを書き殴る。

書きながら、良い紙使ってるなと感心する。

気付くと5枚書いていた。

封筒に入れて宛先を書く。

差出人は『居場所のない手紙』。

いつか漂流郵便局を訪れることがあったら探してみよう。

0時過ぎに帰宅。

すでに照明は落とされていた。

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