
キミの存在
第6章 ココロノナカ
歌うのが苦手な私は一曲で歌うことを止めた。
席に座ると健くんは
「沙紀って意外と歌うまいなww」
と言ってくれた。でも素直になれない私は
「意外が余計ー(-_-#)」
と言う。健くんは、わりぃわりぃと言ってニコッと笑った。
ふとした拍子に花梨を見るとこっちを見ていた。
睨むような怖い目だった。
やがてカラオケも終わり、みんなそれぞれの家に帰ろうとしていた。
-------
花梨はいつも親御さんが車で迎えに来てくれていた。
「花梨は親御さんが迎えに来てくれてるから危なくねぇな。よし。沙紀。帰るぞ。」
「え?健くん家反対だよね?」
「…るさいな…沙紀1人じゃ危ないから送ってくんだよ///」
「え…///」
私は不覚にもキュンとしてしまった。
