先パイ、これは恋ですか?
第13章 夢と現実
ぐぃーーーー……
「痛゛い゛痛゛い゛!」
急に誰かに頬をつままれた。こんな事する奴はあいつしか……。
「智也ぁ♪
なーに難しそうな顔してんのさっ!!」
「やっぱり……。」
「へぇ…。
分かってくれたんだねっ!智也君っ♪」
鳥肌ぁ……。
こいつは同じクラスで一番仲が良い 水鮠 蓬。
勿論男だ。
何というか…。
変わった奴だ。
俗に言う小悪魔系。実際 腹黒だけどな。
「蓬くーんっ!!」
女子からの声援がハンパない。
そして蓬は それに応える様に………。
ニコッ♪
キャアアアっっ!!!
自慢の営業スマイルを繰り出す。
このやりとりは、もう見飽きたな、うん。
まぁ 素と表向きのギャップが面白いから一緒にいる。
「はぁー…。
僕って本当罪な男♪」
「うん、今すぐ消え失せろって感じ♪」
「智也こっわーい!!
で、何考えてたのかなー??智也♪
桜乃がどうしたって?」
く………。
こいつさっきのやり取り聞いてやがったな。
死んでも言わねー。
「はっ。誰がおまえなんかに言う………」
「桜乃ー!!
智也がお前の事す…。」
「わああああ!!
かった分かった!!
言う!!言うから黙れ」
「そうこなくっちゃ♪」
くそっ…。
やっぱ腹黒にはかなわねぇわ……。