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智也と２人で歩いて1分後、家に着いた。

ガチャ。


「ただいまー」

「お邪魔しまーーーす」


シン……。


「「……………。」」


どうやら２人きり。
お姉ちゃんまだ図書館で勉強してるんだ…。


「誰もいないねー」

「おう……。」

「２人きりだねーー」

「お、おうっ！！！」


またまた慣れない状況。戸惑いを隠せないあたし。智也には悪いけど、早く２人とも帰って来ないかな……。


「桜乃。とりあえず、コップ出してくれね？」

「あ、うんっ♪」


確かあの棚だったよね。

うーー…。
コップの位置高いよ！！
最上階やんけ！！

精一杯背伸びをして、やっと人差し指が当たる。

諦めるなあたし！！
このまま下にずらせば。


「あと、少………。」


グラ……。

あたしが気付いた時には、もう遅かった。

あ……。
コップが落　ち　る　。


「桜乃！？」


ガシャーーーンッ！！！

「痛っ………。」


指に痛みが走る。
切れちゃったかな…。


「おいっ！！桜乃！！
大丈夫かっ！！」


智也が駆け寄って来る。
凄い形相で……。


「ん、大丈夫。
指切れただけだから…」


あたりはガラスの破片が散らばって大変だ。


「それより、コップ割れちゃった……。ごめ…」


ちゅく……。

……………………。
「え………。」


智也があたしの指を 舐めてる……？？

それは、一瞬の出来事で、あたしにはよく分からなかった。