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先パイ、これは恋ですか?

第16章 メインイベント



「智也……っ…。
な…にして………。」


目だけあたしの方を見る。胸がドキッてなった。


「んーー…。消毒??」


そっか……。消毒。

ちゅく……。

……にしては、なんか舐め方が…。


「……っっ。
智也……もう…いい。」


ちらっとこっちを見る。

今思うのも可笑しいけど、智也は格好良い。
顔立ちは綺麗だし、優しいし。

そんな智也の顔が近付いてくる。ゆっくり。
まるで、スローモーションみたいに……。

そして…。



ぎゅっ………。



抱きしめられた。


力強く。だけど、繊細な割れ物を扱うみたいに優しく。

暖かい。


じゃなくてっっ!!
今あたし抱きしめられてるんだよ!?智也に!!

冷静過ぎっ!!

沈黙が気まずい……。

どうしよう。
どうしたらいいの…。


「……桜乃。」


智也が沈黙を破る。
あたしは動揺しっぱなしだ。


「な…に??」





















「好きだ。」





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