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パラレルワールド~俺の妹がこんなに可愛いわけがない~

第2章 日常

あれだけしてもらって言葉だけってのもな


「しかし何すりゃあいいんだ?」


思えば俺はあやせの事を全然しらない


好きなもの、趣味


深く考えても全然分からん


「そういうのは自分で考えなきゃ駄目だよ~」


「いや、本当に何したらいいのか分からん…その点、麻奈美はあやせの親分だろ?」


「何をどう誤解してそうなるのかな~」


膨れっ面をして怒ってるんだろうが全然怖くないって


麻奈美はあやせと最近よくつるんでいるようだ


あやせは麻奈美の事を


『目指すべき理想の女性です』


なんて言っていた


つか、あの恐ろしいあやせさんを従える麻奈美さんパァネェ…


知らない奴もいるだろうから言っておくが、あやせは俺に蹴りはもちろん


手錠、ライターで火炙り、平気な顔で俺に強要してきた事がある


ハッ!


待て、俺が頼んだんじゃないからな?


あやせが強要してきたんだからな?


その辺間違えないでくれよな


「う~ん、映画…なんてどうかな?」


麻奈美は口に指を当ててそう言った


「映画?」


「うん、この前なんとかって映画おもしろそうだから一緒に行きませんか?って誘われたんだぁ」


「なんとかって?」


「う~、あ!確か『とぅるーらぶ』だったよ」


「とぅるーらぶ?…あぁ」


『トゥルーラブ』ね


麻奈美さんは横文字の発音がおかしくて困るぜ


確かCMで流れてたような…


「待て、それって恋愛映画じゃなかったか?」


「それがどうかしたの?」


どうもこうもあるだろ!


女の子と恋愛映画なんて観に行ったらお礼どころかデートじゃねぇか!?


「ってか、俺と2人じゃあやせは来ないだろ」


「?…なんで?」


あやせが俺の事を毛嫌いしてんのを知らないのか?


「とりあえず、誘ってみたら?断られたら別に考えたらいいと思うよ~?」


ぐっ


確かに他の選択肢はねぇしな








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