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狼と白頭巾ちゃん

第7章 誘う声

ー時間は少し前へと遡るー

「ホントにっ⁈ホントにおばあちゃんをもっと喜ばせる事が出来るの?」

ライラは目をキラキラと輝かせて、頭上を見上げていた。

「あぁ、本当さ。ただ……」

「ただ…?」

シンが最後まで言わない事を不思議に思い、ライラは聞き返した。

「う〜ん、どうしようかな。だけどな〜」

しかしシンは、唸りながらその先を言おうとはしない。

う〜ん、う〜んと言うばかりで、中々シンの言う“良い案”が発せられない事に、ライラはもどかしさを感じ、つい、声を荒げてしまった。

「シンさん!教えて!どうしたらおばあちゃんをもっと喜ばせる事が出来るの⁈」

それでも、シンは唸るばかりで。

「シンさん!」

ライラはもう一度、シンに向かって声を掛けた。

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