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狼と白頭巾ちゃん

第2章 優しい声

『いい?ライラ。知らない人とは、軽々しく話したり、ましてや貴方の事を話したりしてはダメよ。勿論、付いて行ったりするのは絶対にダメ!分かった?』

(そうだ!お母さんがそう言ってた!)

約束は絶対に守ると誓ったからこそ、ひとりでお婆さんの家に行く事を、ライラは許されていたのだ。

(どうしよう…。お母さん、知らないヒトと喋っちゃった…)

ライラは何も声にする事が出来ず、そのため、しばらくの沈黙が続いた。

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