俺を好きだと言ってくれ
第2章 *出逢い..
「あっちゃん行こー!」
「うんっ、ちょっと待ってー!」
・・・
中学からの親友のあかりこと、あっちゃんを連れて食堂へと向かう。
「今日ね、私ミートソースって気分!」
「お!
じゃあ私は………
味噌ラーメン!」
「あ、味噌ラーメンもいいなぁ。
捨て難い!どうしよー………」
「出ました、美優の悩み癖(笑)」
食堂に着いてメニューを見たら、ミートソースよりも味噌ラーメンの方が美味しそうに見えて、
「あぁーっ……
やっぱりミートソースにする!」
「決まったね(笑)」
前の人が席へと運ぶミートソースを見たら、やっぱり直感を信じようと思った。
「「いっただきまーす!」」
晴れた日はお決まりのテラスで、お決まりの席でご飯を食べる。
念願のミートソースを口に一口運ぼうとした瞬間―……
『おっ、奇遇!
美優もミートソースじゃん!』
ノリのいい言葉のトーンと、カタッと隣に置かれたトレーに、思わず口に運ぼうした手を止め口をあんぐり開けたまま見上げた。
『口、口!(笑)
よだれ垂れんぞ!(笑)』
「っ…モッチー!」
『お疲れちゃん』
同じクラスのモッチーとは、2年の体育祭で二人三脚を組んで優勝してから、妙に気が合っちゃって、今では席も前後という奇跡―…
「……あれ?
てか、モッチー珍しくない?
テラスで食べるなんて。」
『おぉ、まぁな。
こいつの気分って奴?』
モッチーが軽く振り向くと、壁のように立ち、美優と龍平の間にトレーを雑に置いた男。
「っ………」
『邪魔。もっと詰めろ』
この学園の中で、私が唯一嫌いな男―…
いい噂を何1つ聞かない、本当に最低な奴―…
「ちょ…狭い………」
『あ?なに?』
「…っ…何でも…なぃ……」
嫌いだけど………
殴りたいくらいうざいけど………
……最強に怖い。