
パプリカより甘いカレ。
第2章 恋はピーマンとパプリカ
朝 学校
「で、話って何よ?」
「ああ、ちょっとじゃあ廊下で話したいな」
私たちの周りには誰もいなかった。だが、教室は賑やかだった。
「あのね、私…先生のこと好き…みたい」
一瞬、美憂は驚いた顔を見せたが、直ぐに穏やかな顔になって私にこう言った。
「正直に言ってくれるの待ってた。玲衣が好きなら応援するよ!」
やっぱり、正直に言って良かった。
だって、一番の親友だからね。
「ありがとっ!」
「朝から穏やかそうでいいなあ」
この声は…
「あら、長谷部先生!おはよー」
「おはよう」
好きだが、会いたくなかった。
これからその原因を美憂に話そうと思ったのにー!
「あたし、彼氏んとこ行ってくるわ♪」
「ちょっ、美憂…!」
美憂は走って行ってしまった。
気まずい…
多分、私だけなんだろうけど。
